快適な毎日をつくる材料
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デジタルPCR解析で高度な解析を

PCRという言葉を頻繁に聞くようになりましたが、デジタルPCR解析とは、解析したいサンプルをあらかじめ1ウエル当たり分子になるように分配し、それぞれのウエルにおいてポリメラーゼ連鎖反応を実施しウエルごとに増幅産物の有無を検出し、コピー数の絶対量を定量する技術です。

従来のリアルタイムPCR法とは異なっており、検量線を必要とせず絶対量を定量できるほかわずかな変異でも検出することが可能であり、稀な変異の検出やコピー数解析などが可能です。

国際度量衡委員会では、デジタルPCR解析を検査の「物差し」となる技術の信頼性向上を目指した「国際比較」プロジェクトを既に開始しています。

その目的は、新型コロナウイルスに関するPCR検査結果でのバラつきや偏りを抑えるのが狙いであり、PCR検査の信頼性が高まれば、より効果的な感染防止対策につなげることができると言われているのです。

感染確認のために医療機関はPCR検査を実施していますが、実際には検査キットや手順や条件などの違いで検査結果にはバラつきが出ています。

そこで、検査の信頼性を高めるために、新型コロナ遺伝子定量のための分析の基準となる「標準物質」や標準測定法の開発やプロトコルの標準化などが必要であり、標準物質や標準測定法を作るには検証された測定能力が求められるのです。

デジタルPCR解析が確立できれば新型コロナに関わる検査キットの性能や、検査機関で出された検査結果を国際レベルで保証することが可能になります。